無人島とは?
まず、無人島とは何なのだろうか。無人島なんて見たことも聞いたことも、食べたこともないという人も多いだろう。
無人島とは、島のうち、有人島ではないもののことを言う。どういうことかというと、生き抜くのには非常に厳しい環境であるということである。
無人島で生活する場合、各種調味料や小麦粉、飲料水が番組側から用意されているというケースもあるけれど、そうでなければ必要なものをすべて自分で賄わなければならないはずだ。また、外界と完全に切り離されているので、無人島で生活している間に10年が過ぎてしまっていたということもままある。そんなときには、タイムマシンで10年前に戻りタイムふろしきで姿も元に戻しておく、といった対処も必要となることがある。
三河大島
僕はこのたび、そんな無人島の中の一つである三河大島に行く機会を得た。三河大島とは三河湾にある島で、愛知県蒲郡市に属しているのだそうだ。
無人島で生き残れずして、どうして情に掉させば流されるこの住みにくい世の中で生き残れるか、いや、生き残れない。
僕と三河大島との、絶対に負けられない戦いが始まった。
無人島に向かう
無人島への旅は、蒲郡駅から始まる。
蒲郡。愛知県内では上挙母、御器所らと比肩する難読地名の一つだろう。
(答え:がまごおり、うわごろも、ごきそ)
僕はたまに帰りの電車を乗り過ごして蒲郡駅にたどり着いてしまう。そしてそのたびにこの街は僕を温かく迎えてくれる。
駅からまずは海へと足を進める。海沿いには、生命の海科学館や竹島水族館、竹島ファンタジー館など多種多様な館が建っている。ファンタジー館は鉱物と化石、貝のテーマパークらしい。どのようにファンタスティックなのだろうか。気になる。
駅からしばらく歩くと乗船場に着く。ここで定期船を待つ。無人島って定期船で行くものなのかと訊かれると、どうなんだろうとしか言えない。
船に乗車する。運賃は往復で1,200円。
そして…
ついに生き残りをかけた戦いが始まる
かと思われたが…
人がいるよ、この無人島。
この無人島は、人がいる
そう、どうやらこの無人島は"人がいるタイプ"の無人島だったらしい。そうか、そうか。それならばしょうがない。今回はサバイバルはなしにするしかない。
残念であり、無念だ。また来年にでも"人がいないタイプ"の無人島に挑戦してみたい。
三河大島は無人島であり、住人はいない。しかし、7~8月は海水浴場が開設されて多くの人が訪れるのだという。
無人島とは??
僕は浮かれてしまっていた。
海水浴をした。
水鉄砲で遊んだ。
タイカレーを食べようとしたら品切れだったのでハヤシライスを食べた。
シャワーから出てきた水はしょっぱかった。
狩りも漁も火おこしもしなかった。
僕は考えた。
無人島とは何なのだろうか。 この島にも、見つけにくいだけで本当はもっと無人島らしい部分があるのではないか。
リソジンを探して
無人島を愛する者は、世の中に数多く存在するという。
"リソジン"。彼らは"理想の無人島"のことをこう呼ぶのだそうだ。僕も三河大島の中で"リソジン"に近いと思われる光景を探してみることにした。
無人島から帰る。
無人島らしさも多少見つけることができ、帰宅の時間が近づいてきた。
結局、今回の無人島には人がいた。しかし人がいようといまいと、無人島で4時間を生き抜いたというこの経験は決して無駄にはならないはずだ。無人島のおかげで、この世の中を生き抜いていく自信がついた。悲しい時に浮かぶのはいつでも無人島のことである。
おまけ
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