大学生の自由研究
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2015/06/11
書いた人:江坂大樹

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じゃんけんで、人生は変わる


おれはグーがつよい。


じゃんけんでグーを出すとより勝てることが判明した。








自分の得意な手を調べた


現代では、あらゆる事象がじゃんけんの勝敗によって決まっている。いったいこの世のどれだけの決めごとがじゃんけんに支配されているのかわからない時代になった。


そんな時代では、より「どのくらいじゃんけんで勝てるか」というじゃんけんの強さが重要になってくるだろう。僕は小学校のときじゃんけんで負けたせいで、「みどりクラブ」というわけのわからない集団に所属するはめになった。ほかのクラブがボールで遊んでいるようなときに、草取りをさせられるようなクラブだ。


今後の人生でこんなことにならないためにも、自分のもっとも強いじゃんけんの手を調べることにした。


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大学祭に潜入してきました


もっとも強いじゃんけんの手がわかれば、じゃんけんの勝率が上がって、今後の人生がばら色に近くなるに違いない。ばらじゃなくてもいいからせめてさくら色くらいにはなってほしい。




いちばん勝てた手がいちばん強い手


じゃんけんが強くなりたいと思ったときに、ちょうど名大祭(名大の大学祭)が開催された。たくさんの人とじゃんけんをするにはいい機会だ。


ルールはこうした。


・1人ずつやる
・1人とは1回だけやる
・勝ったらボードにシールを張る


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こういうボードを用意した


グーで勝ったら赤いシールをグーのところに貼っていく。チョキは黄色、パーは青色。


これでいっぱいじゃんけんをやったあとに一番シールが貼ってあるのはどの手か、というのを見れば自分の強い手がわかるという寸法だ。


できるだけ警戒されないようにじゃんけんをしそうな格好もした。


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めちゃめちゃじゃんけんをしそう


ただじゃんけんをするだけで自分の強い手がわかる。こんなに簡単にできてしまうなんてすごくないか。


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今日はこんなにじゃんけん相手がいるのだ


しかし、そんなにうまくいくわけがなかった。




目立つせいでたかられる


模擬店の前を歩いていたら、いきなりフライドポテト屋の9人くらいの集団につかまった。RPGでもこんな連続勝負はない。


しかもいつの間にか僕が負けた分だけフライドポテト購入という流れになってしまった。お金なら絶対いやだと言うのに、食べ物だと悪い気がしないのが不思議である(いやだと言えなかった)。


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結局4回負けた


買いたくもないフライドポテトを4つも買った。1200円。うまい定食が食える金額がすべてイモになった。




高いテンションで疲れる


実は勝ちを集計するボード以外に、もう一つボードを持っている。


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4種類のテンション(左にいくほどテンションが高い)


僕とじゃんけんをしても相手の人には得がないなと思って、じゃんけんをしてくれる人には好きなじゃんけんのテンション(僕の)を選んでもらってプレゼントすることにしていた。


そしたらみんなばんばん「くそテンション」を選んでくる。「くそテンション」は「ハイテンション」よりも左にあるので、当然ハイよりもすごいのだろうと思って選んでくるのが憎い。まさにそのために自分で「くそテンション」を用意したのだけど。


なにしろ疲れるのだ。「くそテンション」は。


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勝つとおおげさに喜んだりする


なので僕には疲労がプレゼントされた。




ちびっこは強い


変な格好はちびっこにすぐ見つかってしまう。彼らは集団で近寄ってきて、延々と興味のまなざしを向けてくる。ちっともじゃんけんに飽きないのだ。好奇心の魔物である。


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しまいには水風船で攻撃される


僕には「はやく飽きて帰ってくれ~」と願いながらしたたかに防御をするほかできることはない。


これ、僕をダンゴムシとかカメに置き換えても成り立つ。




結果発表


なんやかんやでいっぱいじゃんけんできた。結果がこれだ。


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いい具合にばらけた


いい具合にばらけているが、今回はばらけないでほしかった。たいていの事はばらけるとうれしいんだけど(トランプとか)、これはぜんぜんうれしくない。


パッと見ではどれが一番勝てているかわからないが、それぞれの勝ち数を数えるとこうなっている。


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ほとんど同じ


わずかだが、グーが一番多く勝っている。僕はグーを出したときに勝つ確率が高いのだ。


つまり、僕はグーが一番強いのだ。僕のとるべきじゃんけんの戦略が今ここに示された。グーを出せばいいのだ。カニとじゃんけんをするときと同じ戦法でよい。




ほんとにつよい


本当に僕はグーが強いのか、グーを出せば勝てるのか。実際に大学の友人とじゃんけんをやって試してみた。


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1戦目、見にくいが相手はチョキ。勝った


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2戦目、負け


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3戦目、勝ち


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4戦目、勝ち


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5戦目、勝ち


なんと5戦を終えた時点で勝率80%。ほんとにグーがつよい。いままでなんの考えもなしにやっていたじゃんけんなのに、急にグーに愛着がわいてきた。


だけどこれ以上じゃんけんをやってへたに負けてしまうと勝率が下がってつまらないので、このへんでやめよう。


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名大祭ではじゃんけん大会も開催されていたようなので、出ればよかったな


このたび、以後の自分の人生すべてにバイアスがかかってしまった。これからはじゃんけんをするたびにグーを出そうと思う。というか、この結果のせいでグーしか出せなくなるだろう。僕はグーに呪われたとも言える。


この記事を読んだ人は僕とじゃんけんをしないでください。(グーを出すとばれるから)






グーはつよい


実際にはじゃんけんは確率なので、回数を重ねれば重ねるほどそれぞれの手の勝率は均等になるし、じゃんけん全体の勝ちの確率も2分の1に近づいていく。


だけどグーが強いと信じてじゃんけんをすると結果が変わりそうである。事実5回のうち4回勝てた。「大切なのは数学なんかじゃない。信じることで全てが変わるんだ。」スティーブ・ジョブズとかがこんな風に言ってそうである(これはいま自分で考えた)。


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次は右手と左手のどちらが強いかも調べたい






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