ヴォイニッチ手稿、いまだに解読されてないらしい。
ヴォイニッチ手稿に挑戦してみた。
(参考http://www.voynich.com/folios/)
今世紀最大のミステリー
ヴォイニッチ手稿というものをご存じだろうか。191?年にローマの古書商が寺院で 発見した謎の古文書である。(この時点で今世紀のミステリーではない)
半世紀以上、あらゆる人々によって解読が試みられたが、未だ解読されず……という代物だ。宗教の儀式であるとか薬学・天文学に関するノートだとか色々な事が言われている(つまり諸説あるのね)。
またある説では単なるクレイジーマンの書いたノートだとも言われている。結局、誰も分からないみたい。
解読の手がかり
センター試験の国語対策でよく言われることがある。それは「著者の立場に立って考えよ。」と いうやつだ。これだけの膨大な量の文字や絵があるのだから何らかの意味はあるはずである。
悪ふざけだとすればやりすぎだと思う。きっと手稿の持ち主も解読されることを望んでいるハズ。
正直言って記述されている文字については解読できそうにないというのが手稿を一通り眺めた 感想である。同時に、挿絵なら...とも思った。小学生の時分、「かいけつゾロリ」という児童書の シリーズををよく読んでいた。読んでいたとは言っても挿絵をじっくりと眺めていただけなので 読んでいたとは言い難いが。ただ挿絵だけでも内容を理解することは出来ていたと思う。
人は往々にして挿絵を文章理解のための補助としてのみ捉えがちである。これは常に間違いとも言えない。しかしながら、絵本やイラストブックなどであれば話は別である。
これらは絵がメインなのだ。そして僕は、ヴォイニッチ手稿もこの類であると考えている。
多くの奇妙な文字列は、著者が手稿を解読する者に対するカモフラージュとして用意したのでは ないだろうか?まともな文字列ならばクレバーな学者さんがとっくに解いているはずだ。
解読を阻む二重のトラップ
実はカモフラージュは前述のものだけではない。実は挿絵にも意味があるものと そうでないものの二種類があるのだ。
具体的には、手稿前半に渡って描き続けられている植物の挿絵の一部だ。これも意味ありげな印象を読者に持たせるテクニックなのだ。
次の挿絵を見てほしい。
気付いて頂けただろうか?上の様に描かれた植物の多くには謎の器官が 付属していたりする。人面であるからかヒトはこれに疑問を抱いてしまう、 何か意味があるのでは?と。 そしてマンドレークではないか等と考えてしまう。
このカブには 髪が生えているし、何より目が開いている。
神秘的な光景
手稿の80頁から数ページにわたって裸婦人と流れる水を描いた挿絵が並ぶ。
一見すると入浴施設を描いたものにも見えるが、なにやら違う気がする。 恐らくであるが、流れる水は青色で、溜まる水は緑色で描かれている。
植物との関わり
一通り挿絵を眺めるとあることに気付いた。描かれた女性の多くがパイプの末端に 手をかざしているようなのだ。
それと同時にそのパイプの断面が植物の茎のそれに 酷似していることにも気付いた。裸の女性たちは道管・師管を流れる水分を管理している ようなのだ。
これらの挿絵は植物が普段行っている、循環・蒸散の作用を表現しているのではないのか?だとすれば女性はある種の比喩であると考えられる。
全体として意味するところ
手稿は次の4パートで構成されている。(自論)
f1r ~ 66r : 植物図鑑
67r ~ f73v : 占星学
74r ~ f86v : 植物の蒸散の仕組み
f87r~ : 根の構造一覧
始めに多種多様な植物(馴染みがないのは異国または太古の植物だからか)が 描かれている。
次に占星学に基づいたカレンダーを記載することで特定の時期・気候の 植物を確認出来るような構成になっている。裸の女性が入浴しているように見える挿絵は 植物の栽培法を示唆するとともにその実用的な使用法を示している。 (緑色の液体は一種のハーブ風呂であるかもしれない)
最後の部分では 植物の根の分類・効用などが記されているようだ。
結論としてはヴォイニッチ手稿は薬草に関するガイドである。だとすれば植物の挿絵に いちいち根っこの部分まで描かれている理由も説明できる。根は現代でも漢方で用いられ、 薬用効果があるといわれている。
依然として残る疑問
なぜ暗号化する必要があったのかという疑問は依然として残る。
僕が今回、手稿の真意を明らかにしたが、この疑問が解決されぬまで ヴォイニッチ手稿はミステリーであり続けるだろう。
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